BA8便、ボーイング777型機はイングランド人とウェールズ人を満載しロンドン上空に差し掛かった。
グリグリと螺旋を描きながらヒースロー空港へ着陸した。
我々が極東からだからか、そういうひがみ根性だからか、事実はわからないが、ヒースローの隅っこに着いた。
ついたぬき。
— 青椒肉絲 (@Greenpepperair) 2019年10月30日
どんよりと底冷え。
ど満席。#主に購読用 pic.twitter.com/PVQ7sqfpcR
ほぼ最後に降機し、トコトコとタヌタヌと歩き始めた。
いつものことだが、搭乗の際はほぼ最初の搭乗だが、座席が後ろの方なので、悠然と最後に降りる。
今回もそうした。
機体からボーディングブリッジに出た瞬間に底冷えがした。
海外の空港に到着して私が密かに楽しみにしているのは、その国の空気を吸い込むことだ。
雰囲気とかムードではなく、本物の空気だ。
最初の瞬間だけ、空気にその国の味を感じる。
スワンナプームならナンプラーと汚水、香港機場なら中華料理、サンフランシスコならケチャップ、フランクフルトならザワークラフト、クアラルンプールなら香味野菜の匂いが一瞬だけする。
ちなみに日本へ帰った時は醤油の匂いだ。
ロンドンはというと、疲れた揚げ油のような匂いだ。
底冷えしているのに、一瞬だけむわぁっとした油の匂いに包まれる。
ボーディングブリッジを出ると、要所要所にブリティッシュエアウェイズの係員さんが立っており、私たちを誘導してくれる。
このまま入国審査ではなく、まずはシャトル(新交通)に乗る。
1駅か2駅を通り、終点で降りた。
引き続き、エスカレーターをいくつか上り入国審査にたどり着いた。
審査といっても、機械にパスポートをかざしゲートを通過するだけだ。
手荷物受け取り場に到着したら、私たちの荷物はすでにグルグルと回っていた。
荷物を受け取り、SIMカードを差し替え、税関を素通りして到着口に出た。
エコな私たちは地下鉄で宿に向かう。
今回はコンタクトレスのビザカードを持参した。
ロンドンの地下鉄はオイスターカードというスイカみたいなものもあるが、クレジットカードもかざすと乗れる。
ヒースローに乗り入れている地下鉄は古い型のもので、網棚はもちろん荷物置きもないし、エアコンもついていない。
我々はさっきまで上ってきたターミナルを地下鉄へ向け下って行った。