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イングランド・ルール(その9 ロンドンは燃えているか)

BA8便、ボーイング777型機はイングランド人とウェールズ人を満載しシベリアに別れを告げヨーロッパに差し掛かっていた。

機内では相変わらず、イングランド人かウェールズ人が何かを語り合っている。

それが英語なのかウェールズ語なのかを聞き分ければ、どちらが会話しているのか、はたまた議論しているのかわかるのだが、私の語学力ではそれらを判別することはできず、ただの雑音と化していた。

私たちの座席は、3人がけの右側通路から2人だ。

左側は見知らぬ外人だ。

男性か女性かも忘れてしまったが、たぬさんが珍しく通路側が良いと言ったので、私が真ん中に座ることにした。

たぬさんは通路側だとウトウトしている際に、通路に頭がはみ出し、カートを引いてくる乗務員のお尻がヒットしてしまうので、普段であれば2人の場合はなるべく真ん中に座っている。

外人の人の体臭がきつかったようだ。

ここで、気付いたが、連合王国の飛行機、かつイングランド人とウェールズ人が多数の機内なので、外人なのは私たちだった。

向こうから見ると、こちらはどう見えているのだろうか。

たぬきみたいな人と、挙動不審な人がそれぞれマスクをしてノイキャンヘットフォンをして座っている。

当時は、感染症などはなかったので、マスクをしている人なんてほとんどいなかった。

私は頻繁に出張している時代、乾燥した機内で寝てしまい、よく風邪をひき、ある時から、夏でも冬でも機内ではマスクをするようになった。

マスクをすると乾燥を防げるので、風邪をひくことは減った。(と思う)

話を機内に戻す。

私は外人の人の体臭とそれに合わさったコロンの臭いはさほど気にならないので、真ん中の座席に陣取り、読書に勤しんだ。

右側にたぬさんがいるので、ウェールズイングランドの乱闘に巻き込まれても、きっとたぬさんが闘ってくれる。

乱闘の心配は無くなったのだが、それにしても機内は騒々しかった。

ひたすらプラワインをラッパ飲みしながら、皆それぞれ何かがなり合っている。

最初のうち乗務員の人は注意したり、解散させたりしたが、解散後も集合が繰り返された。

優先搭乗ではなく、普通に搭乗してきた人たちなので、きっと普段は飛行機に乗っていないのだろうと思う。

ノイズキャンセリング越しに聞こえてくる外国の言葉を聞きつつ、コロンと酒臭さを嗅ぎながら、ロンドンの街を想った。

うるさい、くさい、と言っていたたぬさんは通路側の座席でこじんまりとし寝ていた。

フライトマップにはまだ連合王国本土は映し出されていないが、薄暗く、騒々しいBA8便は私たちを乗せヨーロッパを進んで行った。

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