なんか、いつもこの話題になるのだが、元々がケチなので、ついついコスパなことを考えてしまったりする。
コスパ重視で何度も痛い目に遭い、悔しい思いをしているのだが、やはり、ついつい安物買いの銭失いをやってしまう。
最近で言うと、カメラだ。
中古カメラ店で出会った5年以上前の機種に一目惚れし、良い出物を探していた。
10月、丸の内に滞在しているときに、八重洲の地下街でそれを見つけた。
全く同じ機種で青色のものが3台、ショーウィンドーに飾られていた。
このカメラを仮に青ちゃんと呼ぼう。
11月、有楽町での所用の後に八重洲へ回ってみたところ、青ちゃんはまだ2台残っていた。
そこで、私はついつい買ってしまった。
古い機種で価格はそんなに高くはなかった。
実際に手に入れて数日は、ルンルンと使っていたが、色々青ちゃんに不満が出てくる。
そもそも5年以上前の機種で、最新のものに比べると機能が見劣りするのと、「おまけ」でついていたレンズの性能がかなりショボかった。
レンズは単焦点(ズームじゃない)のやつにしようと、色々調べてみたら、メーカー純正は高めだった。
レビューを漁っていると、会津の工場で作られたサードパーティー製のものが、かなりお得な価格で出ていることがわかった。
なんと1万円を切っていたのだ。
私はほぼ無意識に中古カメラチェーンの店頭取り寄せのボタンを押してしまった。
取り寄せたレンズを青ちゃんに取り付け、色々試してみた。
なるほど、レンズが変わるだけで印象の違う絵が撮れる(気がする)。
うれしくてパシャパシャ撮っていた。
すごいぞ、すごいぜ、青ちゃん!私はそんな気持ちだった。
しかし、この間、北陸路旅行には青ちゃんを連れて行かなかった。
理由は、駆け足の旅行で写真をゆっくり撮れないのと、飛行機内や美術館で撮影するのにポケッタブルなカメラが必要だったのだ。
私はポケットには入らない青ちゃんを留守番にして、リコーGR3を連れ出すことにした。
北陸旅行では250カットほど撮った。
帰京後、11月分の撮影データを保有機材から吸い出してみた。
Macの画像を見て、愕然としてしまった。
可愛い青ちゃんよりも、無骨無愛想なリコーGR3の方が数段上の写りなのだ。
ポケットにも入らない、機能が限られている青ちゃんが無骨無愛想だがシリーズ最新のリコーGR3に勝てるとしたら、可愛さだけだ。
見た感じ頼りなく、いや、見た目通り頼りない青ちゃんだと、被写体も緊張しないかと期待していたが、撮影者が私なので、青ちゃんの可愛さを持ってしても、被写体の顔はこわばる。
そうなると、青ちゃんはなんにも良いところなしになってしまう。
GR3からすれば、青ちゃんは1/3以下の入手価格だが、こうなると勝負あった感は拭えない。
気が変わるかもしれないので、青ちゃんには一旦防湿庫で休んでもらうことにした。
リコーGR3は今日も無骨な目を光らせながら料理や風景を写している。
結局、腕より道具なのか。