私は個人用のヘルメットを２つ持っている。
一つは自宅用、もう一つは会社用だ。
以前の勤務先では支給品もあったので、合計３個のヘルメットを持っていたことがある。
2010年にとある事情でヘルメットが必要と考え、購入した。
当時は1,500円ほどしたが、デフレの影響なのか、2019年の今の方が安い。
私自身はもっと高価なものとイメージしており、思いのほか安かったので、自宅用と会社用に１つずつ買った上で、家族への誕生日プレゼントとしても購入し、計３個購入した。
自宅での誕生日会でヘルメット入りの箱を家族に渡したら、
家族は大変喜び、
「わー、軽いけど大きい箱」
「カラカラいうけどなにかな～」
などと、言いながら箱を開けると、その喜びは消え、
「うん、充分驚いたから本当のプレゼントちょうだい」
と言われたので、
「ヘルメットがプレゼント」
と言うとその場の空気が凍りついた。
私はその後、ヘルメットに込めた意味や気持ちを力説したが家族の凍りついた心が暖かくなることはなかった。
私の会社用ヘルメットも会社では目一杯浮いていた。
翌年の2011年に大地震があったが、その日は出張で外出しており、ヘルメットは自宅と会社で休憩していた。
家族も会社のヘルメットで帰宅したので、悪い意味での活躍はしなかった。
私が購入したヘルメットは結局、工事現場の視察で使用しただけだ。
今も、お守りのように、私のデスクと自宅に置いてある。
