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青椒肉絲のクルマ遍歴0.999

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「家を買うたぬ〜」と言い出したたぬさんだったがなにかアテがあったわけではなかった。

色々不動産会社を周り、マンションを見た。

当時はリーマンショックの最中で、なかなか良い都心の中古物件がまあまあがんばれば買えそうな値段で出ていた。

当時住んでいた賃貸マンションの近くで中古の元億ションを見た時、これでいいかな、という気がした。

地下ではあるが、広々しており、交通至便で静か、私はかなり乗り気になった。

たぬさんも乗り気の様子で色々と営業担当の人に質問をしていた。

その質問の中で、

「この広いポーチでバーベキューはできますかたぬ?」

のようなことを尋ねた。

営業担当者は、規約上無理です、と答えた。

私はこの時に初めて、彼女がバーベキューのために、自宅を購入したいのだと知った。

たぬさん、マンションで炭火を起こしてバーベキューはできないよ、でもマンションはいいでしょ、とやさしくささやいた。

しかし、彼女は

「バーベキュー、バーベキュー」

と言うだけだ。

仕方がないので、当時の住まい近隣やそのほかの都心エリアで戸建て用の土地を探した。

私たちの予算ではまともな平地は紹介されず、崖地ばかりだった。

こんなところ、どうやって資材を運び込むんだ?大雨や地震が来たら地面ごとずり落ちないか?そんなことを連想する土地ばかりだった。

ここへきてようやく、我々の経済力では都心にバーベキューができる家を持つことはできないことがわかった。

私は当時、仕事が忙しかったこともあり、そろそろ自宅は諦めて当面、賃貸マンション暮らしをしたらどうか、と思い始めていた。

詳細は省くがたぬさんが狸的執念で郊外に土地を見つけてきた。

羽田にも新幹線にも便利な場所で、日当たりも良い、ローン審査はこの物件を見つける前に通っていた。(詳細は省く)

詳細は省くがここにたぬさんの風雲たぬき城は着工となった。

念願の自宅バーベキューがいつでもできるメドは立ったのだが、旅先でもバーベキューをしたいと言うニーズがあり、城からバーベキュー会場へのたぬさん+バーベキュー道具運搬手段を捜すことになった。

当初、私はなるべく同じ車種を長い期間、経済的に乗りたいと考え、

トヨタカローララグゼール

スズキキザシ

の2車種を候補にした。

しかし、たぬさんが外車もみたいと言い出し、

フォルクスワーゲンの試乗をしてみた。

ジェッタを試乗した、私は非常に気に入った。

しかし、たぬさんは

「顔がブタみたいでたぬっとしていない」

と言う理由でフォルクスワーゲンジェッタは却下となった。

個別のデーラーへ行くのは面倒になったので、ヤナセに試乗を申し込むことにした。

最初に乗ったのはアウディA3だった、がこれはバーベキューグリルが積めないのでたぬさんが却下。

その後、アウディA4を見たが、これは取り回しが面倒で私が却下。

あとはベンツかスマート、キャデラックに乗るかどうか話していたところ、たぬさんが、

「あの青い車に乗りたい」

と言った。

それは、サーブ93のセダンだった。

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乗ってみるとなんの変哲もないFFセダンなのだが、カップホルダーがせり出してくる動きがユニークなことと、ウィンカーの音が動物の鳴き声に似ていた。

ヤナセの人によると、ウィンカーの音は眠くならないよう設計されており、鋼材は北欧の物を使用している、とのことだった。

風雲たぬき城完成の折には、商談を実施することにした。

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が、その後、折りからリーマンショックでサーブの親会社であるGMが経営破綻し、サーブは身売り先を捜すことになった。

サーブと同じスウェーデンボルボはフォードの子会社だったが中国の会社への売却が決まった。

サーブの売却先はなかなか見つからなかったが、オランダのスーパーカーメーカーが名乗りを上げ買収することになった。

しかし、ヤナセが輸入代理店を降りることになった。

その直後、在庫のサーブが投げ売りされ始めた。

技術的にもブランドイメージとしてもボルボに比べて革新性が薄いサーブの将来に不安を感じ、私からサーブ93購入は却下とすることにした。

その後、サーブブランドは消滅することになる。

サーブに決まりかけた時点では、トヨタとスズキの試乗は行っていなかった。

サーブに変わる候補を探すべく、トヨタとスズキに試乗を申し込んだ。

トヨタカローララグゼールは試乗することはできず、自然消滅。

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スズキは、営業担当も店舗も高級車を販売するようなスタイルではなかった。

当時スズキはフォルクスワーゲンとの提携を発表していたが、軽自動車の波打つ屋根形状を見る以前に、キザシの座席が皮張りなのに旧国鉄湘南色電車のL型シートレベルの座り心地で以前試乗したジェッタとは雲泥の差であることから、この提携がうまく行く気はしなかったし、キザシを購入する気もすっかり失せた。

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帰りにジムニーの試乗を申し込んでいたが、営業担当の人はアルトも変わりませんよ、と言い、アルトを試乗して戻ることになった。

そもそも試乗申し込みができないトヨタ、イケてないスズキでがっくりきた私たちはクルマ選びを一旦中断し、新居に設置する家具選びを優先することにした。