通常、民間の旅客機というものは、
なるべく低いコストで多くの有償乗客を運び、売上と利益を得ることを
主目的に運航されている。
もちろん、安全は最優先だが。
低コストで飛ばすには、
・安い機材を使う
・良い燃費で飛ぶ
・人件費を抑える
・弾力的な料金設定で取れるところからはしっかりいただく
・効率的な座席配置で乗客を詰め込む
などの対策が必要だ。
乗客にとっては、
狭い座席、呼んでも来ない乗務員、ほんの少ししかない機内食などと共に、
目的地になかなか到着しない、という事態が発生する。
燃費良く飛ぶには、数分~十数分早く到着するための速度UPはしないということだ。
少し話が変わるが、飛行物体というのは、
原則、一度地上を離れ飛行を開始すると、いずれは地上に戻らなければならない。
着陸できなければ墜落するしかない、ということだ。
燃費良く飛ぶことはもちろんコストの面では有効だし、
長く飛んでいられるということはそれだけ墜落(もしくは着陸だが)の時間を先送り
することができる。
着陸の先送りするのは、
着陸と表裏一体の墜落というリスクを抱え続けることになる。
むやみに速く着こうとすれば、燃費の悪化を招き、場合によっては燃料切れによる墜落となる。
しかし、なるべく速く目的地に向かうことは安全の実現につながる。
墜落する可能性(時間)を減らすことができるからだ。
向かい風の時こそ、スロットルを入れて一刻も速く到着することを祈るばかりだ。