我々が入店したのは21時まえ頃だった。
テーブル席に落ち着けた。ハイボールが有名な店で、それを楽しもうという趣向だった。
1杯目の「広坂ハイボール」とつまみに出てきた豆をつまみながら、今日観た作品、県政迎賓館の感想や、昨年訪問した海外の話、フォロワーの噂話など楽しんだ。
2杯目は「昔のハイボール」を、つまみにバーのオムレツをいただいた。
話に夢中になっていたのと、注文の品がなかなかこなかったので、他にもなにか頼んだ気がするが忘れてしまった。
当日はスタッフの人が休んでいたそうで、ハイボールも料理もマスター一人が担当していた。
ハイボールもオムレツもさほど待たされなかったら楽しめる味だった。
オムレツと2杯目のハイボールがなくなったところで次の店に行くことになった。
2軒目は8番ラーメンと定めた。
こちらはT氏の推薦で、正直あまり期待していなかった。
しかし、店員さんの優しい感じと最初に頼んだ餃子が絶品で感激した。
引き続きT氏の面白い話、それに対するH氏のウィットに富んだ返しを聴きながら、別名「飲むパン」であるビールをグビグビとそして餃子を堪能することができた。
餃子がなくなったところでシメを頼むことにした。
私はいつもの決められない癖で、チャーハンか野菜バターラーメンで迷っていた。
そこへT氏が半チャーハンセットを選ぶのを見て、一瞬、量が少ないのではないかと思ったが、初めての店で大盛りを頼むのは禁物だという教条と、美食と同時にそれなりに大食漢であるT氏が半チャーハンセットなのだから、これが無難なチョイスだと思い、私も同じものにした。
H氏はチャーシュー麺を頼んだ気がするが、私は半チャーハンセットへの心配が先に立ち、彼が何を頼んだのか気にならなかった。
出てきた半チャーハンは、まさにベストチョイスだった。
すごいよ、うまいよといいながらおいしくいただいた。
この日の東京での食事は
りんご(朝)、持参の豆乳プリン(機内でおやつ)、昼抜きといった具合だった。
北陸路旅行での食事は、オムレツを皮切りに野菜バターラーメンと、バターなメニューでスタートを切った。
これが後々に効いてくるのだが、それはまた別の機会にしよう。
金沢の夜は、大学生の飲み歩きのような様相で更けていくのだった。(つづく、きっと)