地元にのんびり帰った。
特に何がということもないが、フラフラ歩いた。
神社や公共施設はあらかた昔のままだった。
歩いていても知っている人に会うわけではなく、
商店街の店も入れ替わってしまった。
残っている店もあったが、なんとなくギスギスしていて、
この店で昔、何十万も買い物したのかと思うと、勝手だが、ちょっと寂しかった。
個人的に誇りに思っていた音楽ホールは、今見るとなんの変哲もない建物だった。
驚いたのはその音楽ホールから、昔勤務していた会社の協力会社の人が
当時と同じクルマに乗り猛スピードで出てきたことだ。
向こうは気づかなかっただろうが、
地元に帰って、街で出会った唯一の知り合いとなった。