2019年の年末は家族旅行で湯河原に出掛けた。
私は会社の研修があり、前日は三崎にいた。
泊まりがけの翌朝、宴会で疲れた胃袋を満たしに食堂へ行ったが芋の子洗いになっていて、コーヒーを2杯いただいて退散した。
その後、三崎から湯河原へも行けたのだが、まだ7時でそのまま向かうと時間が中途半端だったのと、家の風呂にゆっくり浸かりたいという誘惑に抗しきれず、都心にハンドルを切った。
朝の高速道路は渋滞もなく途中何事もなく1時間ほどで帰宅できた。
風呂に浸かり、ひと心地ついたところで家人からメッセージが届いた。
自宅にいることを伝えると呆れていたが、時間的にはまだ余裕があった。
身支度をやり直し、自宅を出発した。
先に出発していたチームに合流する小田原のそば屋までは、何もなければ1時間半くらいで行ける。
余裕をもって出掛けたつもりだった。
しかし、小田原厚木道路の終点付近で渋滞にハマってしまった。
いわゆる根府川合流部分付近を起点にしているようだ。
渋滞にハマったころ、先発隊はまだ宿にいた。
これなら最悪でも同着で行けるかと、最初は踏んでいた。
しかし、彼らが到着しても、彼らが食事を終えても、私は料金所すら通っていなかった。
なんとか有料道路を出てそば屋へクルマを向けた。
そば屋の入り口はわかりにくい場所にあった。
有名な蒲鉾店が新たに出店というよりはドライブインを出しており、その裏手、小田原からだと影に見える斜面を登らないといけない。
私は、出発前にひと風呂浴びたにもかかわらず、じんわりと脂汗をかきながら、その斜面の畦道を上がって行った。
狭い駐車場で何度も切り返し、なんとか駐車し、店に上がって行った。
そこには食事を終えた家族が待っていた。
私が天ぷらそばを注文している間に、家人が高台の店から、私(クルマ)を捕捉し続け、蒲鉾店の隣地に誤って入りかけたことや、狭い駐車場で一度駐車しようとした場所を諦め、ようやく駐車し店舗へ上がってくるまで私の心の声をアテレコしていた。
さらに到着し席に着いた時の第一声まで予想していた。
そういう話を聞きながら、そばをいただいた。
そば、天ぷらは普通にうまいものだった。しかし、衆人監視でいじられながら食べたので、感動はなかった。
(つづく、、、)